《椎間板ヘルニアの誰も知らないお話》

 とても治りにくい腰痛として、椎間板ヘルニアがありますね。

 椎間板ヘルニアというと、『椎間板が何らかの理由』で圧迫され、椎間板が変形成長し、神経を圧迫していく状態といわれていますよね。

 でも変だと思いませんか? これだけ医学が進歩していても椎間板が変形する原因が分からないといわれているのです。この腰椎の変形の理由は、『何らかの理由で変異した』で終了しています。つまり肝心の『問題の原因や、発生メカニズム』に、触れている人がまったくいないのです。

 ですから問題の発生原因が分からずに手術をしても、当然、痛みが消えない人もいるのです。手術は成功したのだから、痛みが出るのは『精神的な問題』とばかりに、精神科に回すケースも出る始末。

 ここまで来ますとお粗末と申しますか、乱暴そのものですね。こんな思考がまかり通っている現状に、誰一人と疑問が起きないという現状も不思議と言わざるを得ませんね。

 実は、腰の疲労をマッサージなどで除いても解決出来ない治りにくい腰痛は、腰椎に発生する問題のメカニズムの主因が、腰椎周りには無いのです。多くの場合、背骨の上部の可動性に問題が発生しています。胸椎の可動性に問題が生まれると、その付近で発生している力のエネルギーの吸収、及び伝達に問題が生じます。その結果、腰部に不要の負担を与えてしまうのでしょう。ほとんどの腰痛にも言えることですが、必ずしも腰痛の発生原因は腰部に発見出来ません。

 むしろ最近の腰痛の傾向としては、腰部の疲労の問題から、背骨の上部の変異の問題に移りつつあるようです。これは生活スタイルの変化にあるようです。体を使わない生活が増え、さらにパソコンやゲームといった、頭が下向きの生活場面が増えているせいでしょう。

 ですから場合によっては、頸椎に問題があるケースもありますが、これは特に、肩甲骨付近の動きと、首の立ち上がり角度の変化が最大の問題となります。そしてこれらの胸椎や頸椎の問題の多くは、実は両腕の状態と深い関係が認められます。問題の発生している腕の特徴は、腕の動きにぎこちなさがあったり、腕の内転や外転に偏りを作り出します。

 この場合、腕の筋肉の緊張に独特の傾向が生まれます。つまり、本人の認識に反して腕の動きがおかしいのです。これは拮抗筋の特性変化や、筋肉同士の関係に必要以上の変異をもたらしています。

 このことは、腕を使って作業する時は、必ず頸椎や胸椎などの背骨が、その作業に腕の働きと同じく連動して動いております。一見、関わりがないと思われる腰の部分の問題にも、胸椎や頸椎、さらに腕や指の動きまで連動して深く関わります。つまり、腰の部分と遠く離れた腕の状態も、腰痛の原因となり得るのです。

 

 つまり腕の筋肉の動きと、背中周りの筋肉の動きにおける相対的関係や連動性に問題が生じて、そして背骨の起立筋の動きに問題を発生させています。

 何と! 治せない腰痛の『原因』は、首や背中・腕などの筋肉の働きにあるのです。

 

 

 《自分で出来る腰痛防止策には~?》

 

 世間でいわれている、腹筋や背筋を鍛えることも重要ですが、そのトレーニング中に「腰痛!」では元も子もなくなります。腹筋のトレーニングに際しては、両足大腿部の筋肉も重要ですから、まずは軽いウォーキングが有効ですね。ウォーキングが慣れてきたら、軽いランニングをプラスして、ウォーキングだけの腰にしないことです。さらに山坂などの傾斜地を歩くことも良いことです。同じ腹筋や背筋でも、スポーツジムで鍛えた筋肉より、多様なウォーキングで作り上げた筋肉がとても有効です。

 さらに良い方法は、背中の筋肉の可動性やバランスが整うトレーニングが必要なのですが、新しいトレーニング法を考案中です。なるべく簡単で、失敗が少ない方法、しかも体の悪い人にも、楽にできる夢のようなトレーニング法がほしいですよね!実は内容的にはほぼ完成しています。後はDVDの制作と書籍の準備段階です。